地域おこし事業「図書館フィールドワークin一戸城」を開催しました!
令和7年度 地域おこし事業「図書館フィールドワークin一戸城」を、5月31日(土)に開催しました。
昨年度は「姉帯城跡」を参加者と一緒に散策しましたので、今年はゆかりのある「一戸城跡」を散策することにしました。
講師は昨年に引き続き、一戸町教育委員会 世界遺産課 文化財係長の 菅野 紀子さんです。
さて、図書館でもよく尋ねられる「一戸城はどこですか?」というお問合せ…
わたしたちもはっきりとした回答ができず、一戸公園(北館)のみをご紹介していました。
一戸城は北館だけではない…ことは分かっているのですが、どこと言えばよいのか…不明のままでした。
そこで今回も「一戸城跡」をめぐり散策マップを作ることを目的に、フィールドワークを行うことにしました。
町内外から15名の方にご参加いただきました!!
はじめに、菅野さんより「一戸城跡」の概要説明、歴史などを話していただきました。
史料や伝承から、歴史や城主、一戸城跡の地形を伺いました。

いよいよフィールドワークへ!
一戸町コミュニティセンターから出発し、①常念館→②神明館→③八幡館→④北館を目指し歩きます。
約1時間40分(ゆっくり歩いて)の行程です。
※一戸公園である「北館」以外は私有地のため、道路沿いから見学します。

↑ 岩瀬橋前でルートを確認!

↑ ①常念館を下から望みます。
現在は果樹園として利用されています。

↑ 途中、一戸町名誉町民で芥川賞作家の三浦哲郎さんのお母さまとお姉さまが住んでいた家も紹介。

↑ 神明館に向かう途中で、町内最古の庚申塔である
町指定有形民俗文化財「宝永六年銘青面金剛庚申供養塔」に立ち寄りました。
初めて目にする方も多かったようです。
神明館と八幡館の間の沢にひっそりと建立してあります。

↑ 地元の人から「神明さん」と呼ばれている 神明宮(袋町公民館)に向かいます。

↑ 神明宮に到着。鳥居をくぐると広い境内があります。
②神明館はその北側の位置します。

↑ 神明宮には、江戸時代の手水鉢があります。
大変めずらしいそうです。
次は、神明宮を東方向へ上り、国道4号線に出ます。

↑ 国道4号線沿いでは、馬の産地を示す印の「雀紋印の馬印」(県指定有形文化財)
が出土した場所も教えていただきました。

↑ 国道4号線を少し北上し小道に入ると、
③八幡館の東側に残されている堀跡が見られます。
現在は道路として使用されています。
この道を抜けると、北館(一戸公園)に出ます。

↑ ④北館の一部は一戸公園として整備されています。
町内が一望できるスポットです。
春は桜の名所としても有名です。太平洋戦争などの慰霊碑もあります。

↑ 写真中央より左にある、こんもりとした林は八坂神社です。
この日は午後から雨予報で、茂谷の山にはモヤが出てきています…

↑ 一戸公園の西側に町内へ抜ける小道を下ると、萬代舘の後ろ側にでます。
萬代舘を通過し、萬代橋を渡ってすぐ左へ曲がり、馬淵川沿いを南下します。
馬淵川沿いからも一戸城跡を望むことができます。

↑ 一戸ニュータウンの川沿いにひっそりと建てられている
通称「五輪さん」(野田の宝篋印塔)
前は別の所にありました。

↑ 最後に岩瀬橋を渡って馬淵川のほとりにある三浦哲郎「忍ぶ川文学碑」を見学しました。
茂谷の山より運ばれてきた一枚岩に三浦氏直筆の『忍ぶ川』の二場面が書かれています。

↑ 一戸町コミュニティセンターに戻り、
博物館から持ってきていただいた遺物(陶磁器や鉄砲玉など)を見ることができました。

↑ おいしい昼食(「カフェいちのへ日和」様のお弁当)を食べた後に
今日のふりかえりとして、①参加のきっかけ ②分かったことや感想など
を皆さんにお話ししていただきました。
「一戸城の案内板や標柱があまりないので作成してほしい」というご意見や、
「昔から一戸城の地形をもとに人々が暮らしていることが分かった」、
「歩いているときに皆さんが話していた「昔は馬淵川で泳いだ」とか、
「神社で運動会をした」というエピソードを聞くことができて面白かった」
というご感想をいただきました!
参加のきっかけや、それぞれが一戸城跡について理解したことを
皆さんで共有できたことが良かったです!
ご意見やご感想をもとに図書館で散策マップ作成したいと考えています。
ご参加いただきました参加者の皆さんありがとうございました!
次回もまたお待ちしております。
お忙しい中、準備してくださった講師の菅野紀子様にも大感謝です!
ありがとうございました。